実は12日に行われた臨時オーナー会議は「ほぼ議論の内容はコレ。選手の年俸問題だった」とある球団首脳は漏らしました。そして「さまざまな意見が出て、12球団の思惑の違いが如実に出た。最後まで統一した答えは出なかった。経営者サイドから選手会に示す案も現時点では一つには絞れていない」
(中略)
シーズンの試合数が143→120としても23試合減。その後は無観客試合を続け、ある程度の時期から間引き入場に移ります。それも収容人員の20%~30%の入場者数です。マツダスタジアムなら3万3000人なので20%となると6600人です。入場者収入は壊滅的な数字で、テレビの放映料もバブル期とは比べ物にならないほどの金額ですね。場内販売も縮小され、むしろ球場を開けることによる人員配置の人件費やナイターの照明代、そもそも自前の球場でなければ球場使用料などが球団経営を圧迫します。つまり試合を消化しても球団は赤字の金額が増え続ける…という最悪パターンですね。
(中略)
新型コロナウイルスの感染拡大で球団経営は破滅的な状況。さらに親会社も影響を受け、DeNAは20年3月決算で純損益が491億円の赤字。通期の赤字は05年2月の上場以来、初めてです。阪神タイガースの親会社である阪急阪神HDも19年度(20年3月)決算で減収減益を発表しました。つまり球団の親会社も新型コロナウイルスの影響をモロに受けているのです。
当然ながら球団経営の“重荷”となってくる選手の年俸の削減案が浮上するのは自明の理です。そして、注目すべきは選手の年俸問題についても、12球団代表者会議と臨時オーナー会議の中で巨人と阪神、阪神と巨人は同一歩調を取っていることです。
その案は「今季の年俸はそのまま支払い続け、オフの契約更改も通常の査定で増減を決める。今季の減収減益を取り返す意味で、来季以降のシーズン試合数を143から148試合以上に増やす」というものでした。つまり、赤字分を来季以降の試合数増で取り返す案なのです。
しかし、球界全体では巨人と阪神の案に難色を示す球団が多数あります。今季だけでも50億円から60億円となる球団の赤字をオーナー会社が受け止められない…という経営基盤の差があるからです。臨時オーナー会議では「選手会と年俸削減で交渉すべき」という声が噴出し、「このままでは球団経営を続けられない。来季の支配下選手を70人から40人に削減することも視野に入れるべき」という強烈なリストラ案を提案する球団もあったといいます。
まさに百花繚乱(りょうらん)の議論の先行きは不鮮明です。ただし、選手会は経営者側の回答を待ち構えています。阪神と巨人、巨人と阪神が率先して実現する6月19日のシーズン開幕。その先の年俸問題でもTGの意向が12球団の統一見解になるのでしょうか。事態は混沌とし・・・・・
一体どうなるのでしょうか・・・
CS中止でレギュラー試合確保がいい
昔みたいにダブルヘッダーすればいい