広島にいた金本を盟友の山本浩二(当時広島監督)に気遣いながら取った星野は「巨人も金本を狙ってた。阪神の倍くらいの提示額だったな。それでもさ、巨人より、カネより俺を、阪神を選んでくれたんだ。金本って男は」と星野の怒りの声が聞こえてくる。
(中略)
「でもやな、(阪神)本社のえらい人がどないな人間なのかは知ったことやないけれど、とにかく金本の首の切り方と、切った後の作法の冷たさを許せんがな。ほんま、タイガースちゅう球団の人間らに人を大切にする血は流れていないんとちゃうか」
金本に近い筋の激怒は収まりがつかない。
作法の冷酷さ? それはどういうことなのか。
(中略)
▽ひらい・たかし 1942年、大阪府出身。デイリースポーツの阪神担当記者として数々の事件や騒動を取材。デイリーの編集局長やサンテレビ常務を務め・・・・・
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歴史は繰り返す