だが、近年の阪神指揮官とかなり異なるタイプのようだ。
「読書家ですね。自己啓発や起業家の著書、心理学の本などを読みあさっています」(球界関係者)
矢野監督の「読書」は、引退してから始まったという。将来の指導者としての勉強もあったそうだが、二軍監督に就任した昨季の読書量は相当なものだったそうだ。
その読書による独学が、18年ウエスタンリーグ新記録の「年間163盗塁」につながった。阪神は16年秋季キャンプから、400m障害などで活躍した陸上の秋本真吾氏を臨時コーチに招いている。球団の狙いは正しいランニングフォームの習得で、「怪我防止につなげれば」という期待を秘めていた。しかし、当時のコーチスタッフは「専門外」と端から決めつけ、秋本氏のランニングトレーニングをただ遠巻きに見ているだけだった。しかし、矢野監督だけは違った。自身が学生時代に教わった野球の走塁フォームを秋本氏に伝え、「どんなふうに変えていかなければならないのか」と尋ねたという。
「野球は野球、陸上は陸上と線引き(中略)
矢野監督は当時から柔軟な発想を持っていたようだ。163個の盗塁は単に「積極的に走れ」と命令するだけでは達成できない。盗塁を仕掛けることによって生まれる相手チームへのプレッシャー、盗塁を仕掛けるために必要な前準備を訴え、選手にも考えさせた。
矢野監督のこうした言動を聞くと、明らかに近年の指揮官とは異なる。ドラフト1位で俊足外野手の近本を指名したのも、二軍監督時代と変わらず、機動力野球・・・・・
読書家☆
小久保さんに「本を読め」と言われて、週刊少年ジャンプを読んで説教されたギータ。