広岡達朗氏「阪神にはプロ野球経験者のＧＭが必要」

　阪神と巨人は特別な球団です。それがともに借金を抱えて、早々に優勝を逃した。しっかりしなさいと言いたいです。

　阪神が来年、優勝するには、プロ野球経験者の「ＧＭ」という職を置いた方がいいでしょう。冷静にチームを見極める野球の専門家が必要。どういう野球を目指すか、そのためにこの監督で、このコーチで、このメンバーで、と決めていく。

　そして監督、コーチ１人１人と徹底的に面談をすべきです。どういうチームにしたいのか。そのために、どんな選手を育てるのか。ＦＡ補強をするのではなく、育てる。人材はたくさんいるのですから。１つのポジションを３人で競争して、２人が犠牲になるのは、この世界は当たり前。その場しのぎでコロコロと代えるのではなく、誰をどのポジションで勝負させていくのか、などチームのビジョンを明確に描かなくてはいけません。

（中略）

本社、フロントの人間というのは、失礼ですが本当の野球を知らない素人です。素人は第三者の意見に流されてしまう。それではダメです。お金を出して、現場に「勝て、勝て」と檄を飛ばすだけでいい。それが理想。ああせい、こうせいと現場に介入すると

（中略）

　最近の阪神の試合を見ていても、本当に選手に教えているのかと思ってしまいます。選手に失敗の責任を持たせるような野球は間違っています。選手が失敗するのは、教えるコーチが悪い。コーチ陣を使い切れない監督が悪い・・・・・