出場機会の少ない選手の移籍活性化を目指す第2回「現役ドラフト」が8日に開催され、阪神は、オリックスから漆原大晟投手(27)を獲得した。通算72登板と経験豊富な右腕。岡田彰布監督(66)は「(指名は)迷わずして。(戦略が)うまいこといった」と満足した。
27歳と若く、将来性も十分な漆原を獲得できたのは、あえて馬場を放出したからだ。欲しい選手を選ぶためには、自軍の選手が早めに指名されることが必要。優勝争いの中でも1軍に帯同した馬場を手放したことには、「しょうがない」と指揮官。「やっぱり評価はすごく高かったみたい。馬場やったら、最初の方かなと思ったから」。想定通り、指名順1位の巨人が馬場を指名してくれたことで、狙っていた獲物を射止めた。
(中略)
漆原は今季、パ・トップのチーム防御率2・73のオリックスで16試合の登板だったが、嶌村球団本部長は「投手の質が非常に高いチームで、なかなか割って入れなかった部分も考慮した」と、実績以上の力を期待。まさに、ソフトバンクで出場が少なかった大竹と似たような存在。指揮官も「ピッチャーのええところやからな、結局」と・・・・・
現役ドラフトが8日に行われ、阪神はオリックスから漆原大晟投手を獲得した。通算72試合に登板している27歳の右腕で、今季も16試合で0勝0敗、防御率3・14。昨年獲得した大竹が今季はチーム最多12勝を挙げたが、岡田彰布監督は今回も「うまいこといったから、まあよかった」と納得した。
また、阪神からは馬場皐輔投手が巨人へ。今季の19試合を含め、通算106試合に登板している馬場を放出したことで、早めの指名権を得られたとみられる。
以下は現役ドラフト終了後の岡田監督の一問一答
―漆原を獲得
「先発やってて中継ぎになってからすごくね、よかったというのは聞いたし。まあもう、ある程度は迷わずしてな」
―去年は他球団から提出されたリストの中で大竹が最も欲しかった大竹を獲得したが、今回も
「そうやな。まあ、ちょっとバラ(中略)
―狙いたかったのはリリーフ投手か
「いや、もうピッチャー、うん。まあこっちもある程度ピッチャー取られるのは(想像できたから)。まあ、人数的に(中略)
―右投手が欲しかった
「うん、右。左はもういらんかった」
―漆原の魅力は
「(中略)そこまで戦力になってなかったけど、(環境が)変われば可能性あるなと」
―投手力の高いオリックスでもまれている
「ピッチャーのええところやからな、結局な」
―連覇に向けた戦力に
「まあ、キャンプとかでどういうボール投げるかというか。実際に見て、楽しみは楽しみやけどな」
―先発、リリーフは決めず
「まだそこまで決めてない、決めてない」
―フォークも良い
「タイプ的には一緒のピッチャーな。今の時代はまっすぐとフォークの時代やからな。そういうタイプが多いよ、今はな。だから、とにかくキャンプで見極めてな。俺はやっぱりセリーグでやってるピッチャーよりパリーグの方がな、ええかないうのもあるしな」
―大竹のようにパ・リーグでもまれて
「もまれた(中略)可能性はあるよな、その方がな、やっぱり」
―漆原を評価するところは
「(中略)真っすぐで押すタイプが多いからなパ・リーグはな。まあそら変化球とかそら課題とかあるけど、それはこっちで直してな、克服(中略)
―指名順はまた早かった
「早い早い、それは」
―馬場も評価された
「そうそうそう」
―宿敵・巨人への移籍は
「まあ、巨人の方がチャンスあるかもわからんもんな、はっきり言うて。今のこっちの投手陣と比べたらな」
―巨人はすぐに使いそう
「まあそうやろ(中略)
―現役ドラフトは2度目。昨年と比べ、顔ぶれの変化は
「まあ、その選手の評価っていうかな、それはやっぱり各球団で全然違ういうことやろなあ。それはまあ、編成ていうかな、そこの偏り(中略)
―驚いた選手は
「ああ、まあそうでもなかったな。あんまりそういうのはなかった。まあ細川くらいか、大竹と細川がものすごい(中略)」
―馬場クラスを出せる投手の層の厚さがある
「いやいや、層の厚さというか、2人選ばなあかんわけやからなあ。しょうがないといったらおかしいけど、誰かを挙げなあかんから、馬場やったらすぐに上の方で、最初にいくんとちゃうかなと思ったけどな、力的に」
―今回で2度目。この制度はどう評価している
「(中略)そら選手から言ったシステムやろ? 新しいところで、大竹とか細川みたいに出場のチャンスとか自分でつかんだら大飛躍したわけやからな」
―2度目の試みだが、改善点など感じるか
「いやあ、そら分からんわ、そんなの。改善点言うても・・・・・
「先発やってて中継ぎになってからな、すごくよかったというのは聞いたし、ある程度迷わずしてな。(指名は)うまいこといったから、よかった」