そして私は、ある試合に快進撃となるポイントがあったと思います。それが4月4日の中日戦(京セラドーム)。この試合のスタメンにドラフト1位・佐藤輝明の名前がありませんでした。開幕から8試合連続スタメンだったですし、どんなに空振り三振をしても矢野(矢野燿大)監督は外しませんでした。
その流れからいくと、控え選手たちは気持ちの中で「どんなことがあってもスタメンはないだろうな」と思ってしまうものなのです。世間の評論も「外すべきではない」という論調が多くを占めました。しかし、矢野監督は外した。ここにポイントがあったと思うのです。「悪いと外すんだ」という驚きと「チャンスはある」というやる気の出てくる気持ちが、控えの選手に芽生えたと思います。
実際にこの試合で佐藤輝の代わりにスタメン出場の陽川(陽川尚将)が1対1の同点の6回裏二死一、二塁から勝ち越しのタイムリーを放ちました。陽川には自信になったでしょうし、佐藤輝は危機感を覚えたでしょう。ほかの控えの選手も「オレが出ても活躍する」という気持ちになったはずです。このような効果がないとリーグ1位の打率にならないですよ。
(中略)
ただ、ですよ。貯金10とこれだけ走っていても2位の巨人との差は2ゲームしか離れていない。これは・・・・・
虎視眈々な気持ちを控えから感じるシーズンになっています。
なかなかゲーム差が離れないけど、このまま貯金を減らさず、出来れば1つでも多く貯金して、交流戦に挑んでほしいと思います。