阪神一筋で16シーズンを過ごした左腕・能見篤史投手が縦縞のユニホームを脱ぐ。阪神は6日、今季限りでの退団を発表した。今季はここまで1軍で32試合に投げて1勝3ホールド、防御率5.01の成績。通算104勝93敗50ホールド1セーブという成績を挙げているベテランの退団に「僕はちょっと反対ですね」と話す人がいる。阪神OBで元メジャーリーガーの藪恵壹氏だ。
「能見投手はまだまだできる。あと、2年はいけますよ。阪神の現状を見ても、左の中継ぎがいない。去年、活躍した島本(浩也)投手は今年1年、まるっきり休み形になってしまっているので、岩崎(優)投手くらい。岩貞(祐太)投手をリリーフに回さざるを得なくなっている事情もあるだけに、球団の判断は少しどうかな、と思いますね。しかも、生え抜きの選手ですから。能見投手が現役を続けたいなら、どこから欲しがるチームはあると思いますよ」
(中略)
「来季も見据えて後半は中継ぎに入りましょう、と本人も納得した上で決めました。ただ、この年、能見投手は巨人にいた杉内(俊哉)投手と奪三振王のタイトルを争っていたんです。(中略)能見投手は2個三振を取れば並んで、3個取れば単独受賞。そこで当初先発予定だったメッセンジャーに代わって、能見投手を先発させました」
「今で言うオープナーのようなものですね」と藪氏。「それで2つ三振を取ってベンチに帰ってくるなり、能見投手は『もういいです。タイでいいです』って言うんですよ。『え、ホンマか? それでいいのか?』と聞いても、『あ、いいです』って。結局、172奪三振でタイトル同時受賞。僕だったら貪欲に単独を狙いますけど、能見投手は気を遣うタイプ。もう最終登板が終わっていた杉内投手に対して、武士の情けじゃないですけど『お互い頑張ったから同率で』という思いがあったんでしょうね」
そして翌年、メジャーに巣立っていった藤川に代わり、藪氏は能見をクローザーにしようと考えていた。口説き文句も考えていたという。
(中略)
「まだまだできる。僕が42歳まで現役を続けたから、能見投手には43歳くらいまでは続けてほしいですね」
実績ある左腕獲得に興味を示すチームは「必ずありますよ」と断言する藪氏。果たして、能見は・・・・・
ノウミサン!
阪神・能見にあった“幻の守護神計画” 元投手コーチの藪氏が明かす13年の秘話#hanshin #npbhttps://t.co/4JpCCnTu0a
— Full-Count(フルカウント) (@Fullcountc2) November 6, 2020
あの投球の間の取り方と牽制は、至宝なんよな。
もったいない。