「大丈夫か?」「はい」というやり取りだけで、藤浪は白球もろとも福留の胸に飛び込めた。紅白戦でもシート打撃でもないブルペンの一角で、チーム最年長が打席に立ってくれた。力を込め、1球目から内角へいった。
「内構えだったところで、引っかかったという感じですかね」
スレスレだった。南国らしくない冷たい雨がしとしと屋根を打っていたが、ブルペンの空気も一瞬凍った。だが、そこは福留。さすがの身のこなしでグッとボールをかわした。藤浪は苦笑いし、呼吸を整えてもう10球。18メートル44を隔てて向かい合った。今季取り組むワインドアップで伸びやかに振りかぶり、オフに作り上げてきたボールを見せた。福留も、スイングするのでは…というほどの気迫で凝視し続けた。
(中略)
福留は帰り際も無言だったが、今キャンプ中にも「(阪神は)良ければ天国、悪ければあっという間に地獄みたいになる。その『地獄』になるところを、やっぱり僕らがある程度、矢面に立てるような役割をできれば」と語っていた。体を張り、藤浪を守り、よみがえらせる。その一歩目-。すべてを見守った矢野監督も「孝介も素直に・・・・・
藤浪についてDeNA・東野スコアラー
「もともと真っすぐが速いピッチャーだけど、この時期に150キロ以上とは、仕上がりの早さを感じます」
阪神・藤浪、効いたァ!聞いたァ!福留が飛び入り打席 https://t.co/mFoSNTHxnw
— サンスポコム 野球速報 (@sanspo_baseball) February 5, 2019
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